NIEとはNewspaper In Education(教育に新聞を)の略。新聞を教材として教育に活用しようという運動です。

◆◆2007年度実践事例発表会◆◆

07実践校が事例発表

 長野県新聞活用教育(NIE)推進協議会は6月6日、「2007年度NIE実践事例発表会」を長野市南県町の信濃毎日新聞長野本社で開いた。昨年度の実践校十二校の教諭らが、新聞を使った授業について報告。県内の教諭ら約60人が聞き入っていた。

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 まず、実践校二年目を終えた大町東小学校(大町市)、木島小学校(飯山市)、芦原中学校(小諸市)、諏訪二葉高校(諏訪市)、長野南高校(長野市)の教諭が発表した。
 大町東小の山崎吉彦教頭は、レジ袋の有料化やバイオエタノールの賛否について新聞などで調べて発表した―と報告。木島小の大沢幸教諭は、二月に「五年生からの提案」と題して保護者の前で発表するために、グループごとに選んだ新聞記事の内容をより深める学習をしたと紹介。芦原中の須江猛教諭は、社会科の公民的分野で「人権と日本国憲法」「参議院選挙」「裁判員制度」を学ぶために新聞を活用したとし、裁判員になるのに消極的な人を説得する発表会を行ったと述べた。
 諏訪二葉高の本山修教諭は、太平洋戦争の沖縄戦をめぐる教科書の検定意見に抗議して開かれた県民大会の記事を八紙で読み比べ、新聞によって情報の扱い方の違いを指導。長野南高の佐藤洋一教諭は、「生物学の視点から社会問題を考える力」などを身に付けることを目標に、科学に関連した記事を配布して生徒に要約や意見を書かせるとともに、最も印象に残った記事の発表会を開いたとした。

実践についての意見交換も

 また、〇七年度が初年度の若槻小学校(長野市)、川上第一小学校(南佐久郡川上村)、本郷小学校(諏訪郡富士見町)、天龍中学校(下伊那郡天龍村)、第一中学校(大町市)、小布施中学校(上高井郡小布施町)、松本美須々ケ丘高校(松本市)が実践事例を発表。〇八年度から実践を始める六校の教諭らとの意見交換も行った。


(2008年6月発行 ながのNIEだより第16号)
※肩書き等は掲載当時のものです。