NIEとはNewspaper In Education(教育に新聞を)の略。新聞を教材として教育に活用しようという運動です。

■県総合教育センター 教員向け講座を実施

 県総合教育センター(塩尻市)で11月14日、県内の教員を対象にしたNIEの講座があった。同センターでの講座は昨年に続いて2回目。実践発表や講義、ワークショップがあり、参加者は新聞を使った授業の展開について学んだ。
 講座には、小中高校の教員14人が参加した。まず、小諸市芦原中学校の須江猛教諭が「新聞を活用した授業の可能性を探る」と題して実践発表。須江教諭は、担任を務める学級の学活の時間を使い、最近目にした新聞記事の中で印象に残っているものを発表する「1分間スピーチ」を行っていることや、社会科の授業で資料として新聞を使ったことなどを発表した。3年生の公民的分野では、国民投票法や参院選挙、裁判員制度で新聞を活用したと説明。裁判員制度の授業では、「裁判員をすることに消極的な人を説得しよう」との内容で、生徒たちが制度について発表し、理解を深めた、と述べた。
 また、長野県新聞活用教育(NIE)推進協議会の前コーディネーター、鯛中信彦さんが「NIEのカリキュラム化と新聞スクラップ」をテーマに講義し、「新聞スクラップの方法と活用」の演習をした。鯛中さんは「現代社会は、少子高齢化や高度情報化といった社会の変化、学力の低下と不登校・いじめ問題などの教育の課題があり、若者たちの活字離れ、社会離れ、人間離れが進んでいる。NIEは、これらの課題を解決する可能性を持っている」とした。

(2008.12 ながのNIEだより第17号に掲載)
※肩書き・年齢などは掲載当時のものです。